Back to matchesWe found a matchYour institution may have access to this item. Find your institution then sign in to continue.Title組織開発の歴史的変遷と研究動向.Authors辻 和 洋Abstract本稿の目的は,組織開発の歴史的変遷と近年の実証的研究の動向を整理し,今後の組織開発分野 の展望を考察することである。産業構造の急激な変化や人生 100 年時代の到来などによって,企業 には人材戦略のあり方が問われている。こうした時代を背景に,組織開発が一つの実践的手法とし て注目されている。組織開発は 1940 年代にクルト・レヴィンを始祖としてアメリカで生み出され た。レヴィンは民主的価値を重んじる思想的基盤のほか,「T グループ」,「アクションリサーチ」, 「組織変革の 3 段階モデル」などの手法や概念を残した。その後も,組織開発はレヴィンの知見を 基礎として手法が多様化する中で,大きな分類として「診断型組織開発」,「対話型組織開発」に分 けられ,整理されている。とりわけ比較的新しい手法として未来志向型の「対話型組織開発」が実 践されるようになり,近年の実証的研究においてもその効果が検証されるようになってきている。 また,民間企業セクターのみならず,医療組織や学校組織が研究フィールドとなり,組織開発の実 証的研究は広がりを見せている。今後も新たな手法が開発され,フィールドが多様化し,組織開発 の分類自体が変化していく可能性もある。PublicationKokugakuin University Economics Review / Kokugakuin Keizaigaku, 2024, Vol 72, Issue 2, p45ISSN0288-6340Publication typeArticle